第66回 国立大学附置研究所・センター会議 第1部会シンポジウム - 数学のチカラ、開催形式:Zoomウェビナーによるオンライン開催、会期:令和3年9月25日(土)、13:00開演、参加無料(事前申込制)

開催概要

本シンポジウムは、国立大学附置研究所・センター会議第1部会に所属する研究所・研究センターの研究成果やその意義を、一般の聴衆へ広報する目的で毎年開催しています。本年度は、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所の企画で、オンラインのライブ配信形式で開催いたします。近年「数理・データサイエンス・AI」という言葉に代表されるように、横断的な学術基盤としての数学の重要性が社会全体でより認識されるようになってきています。また、それを支える「STEAM」(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics) 人材として、高い数学の素養をもつ人材が社会から強く求められています。数学が社会に直接役に立ち、またそのレベルが国力をも左右するような時代が到来しています。そのような社会情勢のもと、今回は数学を研究し、それを社会に展開している4名の第一線の研究者による講演を企画しました。講演を通じて「数学のチカラ」を皆様に感じていただけたらと思います。

会  期
令和3年9月25日(土) 13:00開演
開催形態
Zoomウェビナーによるオンライン開催
タイトル
数学のチカラ
共  催
国立大学附置研究所・センター会議 第1部会、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(IMI)
問合せ先
九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 共同利用・共同研究拠点事務局
imikyoten(at)jimu.kyushu-u.ac.jp
(at)を@に変更してください。

プログラム

13:00~13:05 開会の辞

  • 九州大学理事・副学長
    久枝良雄

13:05~13:45 「分野連携で拓く数理科学の未来」

  • 顔写真
    理化学研究所 数理創造プログラム
    プログラムディレクター 初田哲男

    専門分野を越えた交流が科学に大きな発展を生み出した例はこれまで枚挙にいとまがありません。例えば、物理学者アインシュタインが、それまでの時間と空間の概念を大きく変える一般相対性理論を20世紀の初頭に提唱した際に、その数学的基礎となったのは、19世紀に数学者リーマンらにより発展させられた微分幾何学と呼ばれる体系でした。そして、アインシュタインの一般相対性理論は、私たちの銀河の中心にある巨大ブラックホールの発見、2つのブラックホールの合体から放出される重力波の観測、光を出しながらブラッホールに吸い込まれていく物質の撮像、などを説明するための基礎理論としてだけでなく、アインシュタイン自身は全く意図していなかったGPS(全地球測位システム)の技術でも本質的な役割を果たしています。科学研究の世界には、研究の「縦糸」と「横糸」があります。科学の縦糸は、特定の対象に関するアプローチであり、それぞれのテーマにおける未解決の問題を世界中の研究者があるときは協力しあるときは競い合いながら研究を進めています。科学の横糸は、異なる対象に共通の方法や概念で、数学や統計力学など、様々な問題に適用可能な普遍的考え方です。科学研究は、この縦糸と横糸がうまく絡まりあってできる美しい織物ということもできます。科学研究における好奇心の重要性は、アインシュタインが後半生に在籍したことでも知られる米国プリンストン高等研究所の創設者であるエイブラハム・フレクスナーの有名なエッセイ「役に立たない知識の有用性」の中でも、以下のように指摘されています。「科学の歴史を通して、後に人類にとって有益だと判明する真に重大な発見のほとんどは、有用性を追う人々でなく、単に好奇心を満たそうとした人々によってなされた」。本講演では、私たち理研数理創造プログラムで展開されている数学、物理学、生命科学、情報科学、計算科学の研究を紹介しながら、それらが拓く数理科学の未来と、社会との繋がりについてお話しします。

13:45~13:50 質疑応答

13:50~14:30 「データ格付けの必要性と数理基盤の構築」

  • 顔写真
    九州大学マス・フォア・インダストリ研究所
    教授 藤澤克樹

    現在、官民を挙げてさまざまな分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されており、各機関が組織内で記録・蓄積しているデータの相互利用は、DXにおける重要なテーマの一つとなっています。

    昨年より民間企業と共同でデータの品質を数理的に判定して明示する「データ格付け」の実現に向けた共同研究を推進しています。「データ格付け」によってデータの品質を明確化することで、データの相互利用の促進やデータ流通市場の活性化が見込める他、さまざまなデータを掛け合わせた新たなビジネスの展開や、企業や自治体、教育・研究機関のさらなるDX推進につながることが期待されています。

    本共同研究では、「データ格付け」を行うための新しい数理基盤(アルゴリズム)を確立するとともに、将来のサービス化を想定した場合では「データ格付け」を可能な限り自動化することが必要なため、データが形式的な要件を満たしているかどうかを数理基盤で判定し、データ利用者に提供可能な品質かを自動で格付けする他、AIの活用によりデータの品質を保証する仕組みの開発も行っています。

    本講演ではこれらの最新の取り組みについて紹介します。

14:30~14:35 質疑応答

14:35~14:45 休憩

14:45~15:25 「未来社会をつくる数理・AI〜期待と課題」

  • 顔写真
    富士通株式会社 人工知能研究所
    所長 穴井宏和

    今日、新たな社会的・経済的価値を創出していく上で、数理・AIが欠かすことのできない存在となっており、実社会へ急速に浸透していっています。一方で、深層学習を中心としたAI技術はブラックボックス問題やバイアスの問題など安全性・信頼性に関わる課題も顕在化してきています。本講演では、数理やAIが社会の課題解決に貢献する姿を紹介し、人間中心のAI社会の実現に向けた数理・AIへの期待と課題について説明します。

15:25~15:30 質疑応答

15:30~16:10 「植物に由来する新しいパッキング・パターン生成法」

  • 顔写真
    九州大学マス・フォア・インダストリ研究所
    准教授 富安亮子

    A. Bravaisが葉序研究に2次無理数の連分数展開を用いて以来、この黄金角の方法を用いて、Vogel spiralといった円盤や、回転体の表面に単純な手順で密なパッキングが生成できることが知られていました。講演者の近年の研究で、より一般の曲面や、高次元多様体に適用可能となったことを紹介します。問題の離散的な部分を、マルコフ理論・数の幾何と呼ばれる数論の一分野の問題として定式化し解決したことにより、この話題は、対角化可能な計量を持つリーマン多様体や、同じ形状を維持したままサイズ拡大できる、生物の成長モデルの議論に至ります。

16:10~16:15 質疑応答

16:15~16:20 閉会の辞

  • 国立大学附置研究所・センター会議 第1部会長
    新潟大学 災害・復興科学研究所
    所長 河島克久

申込方法

事前申し込み制(定員の500名を超えた場合は申し込みを制限させていただきます)
\下記URLより参加登録をお願いいたします/
https://forms.gle/y11egcLCgydgrCrz7

開催の3日前までにZoomのURL等をお送りいたします。
届いていない方は、お手数をおかけしますがもう一度ご登録いただくか下記のメールアドレスへご連絡ください。
imikyoten(at)jimu.kyushu-u.ac.jp
※(at)を@に変更してください。
※迷惑メールフォルダもご確認をお願いいたします ※定員に達していない場合は、当日参加も可能です。
9月21日(火)9:30までにご登録いただいた方にはZoom URLを送付しておりますが、数件メールがエラーで帰ってきております。登録したのにメールが届いていない方はお手数をおかけしますが、上記にご連絡いただきますようお願い申し上げます。

質問方法|ZoomアプリQ&A機能を使用

講演会中に質問がございましたらQ&A機能によりコメントにて送信できます。

  1. Q&Aボタンをクリック
  2. Q&Aの画面が開きますので、質問内容を入力し送信する

※質疑応答の時間に質問にお答えいたします。
時間に限りがありますので全ての質問にお答えすることは出来兼ねますのであらかじめご了承ください

Zoomアプリのインストールについて

今回のウェビナーではZoomというアプリを使用します。 開催日までにZoomアプリをインストールしてください。 Zoomアプリは無料版で問題なくご視聴いただけます。

ミーティング用Zoomクライアントのダウンロードは下記からお願いします。
https://zoom.us/download#client_4meeting

パソコンやスマホへのインストール方法は下記をご参照ください。
https://zoom.nissho-ele.co.jp/blog/manual/zoom-install.html